テレビや雑誌を見た時や、ご友人とお出かけした時など「あの人歯が白くてとても綺麗」と思ったことはありませんか?
笑顔になった時に綺麗な白い歯が見えると、とても印象が良くなるものです。若々しくも見えますよね!
では、どうすれば白くて綺麗な歯が手に入るのでしょうか?
その答えは「ホワイトニング」にあります。
最近ではよく「ホワイトニング」という言葉を耳にすることも多くなりました。
しかし、ホワイトニングといっても具体的にはどういったことを行っているのかよくわからないのではないでしょうか。
歯科医院で推奨するホワイトニングには「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」があります。
今回はそれぞれのメリット・デメリットをご紹介いたしますので「自分に合ったホワイトニング」を知っていただければと思います。
オフィスホワイトニングのメリット・デメリット
オフィスホワイトニングとは歯科医院の中だけで行うホワイトニングです。ホワイトニングは歯科医師か歯科衛生士が行うため、色ムラなどの心配が少なく、自宅などでの手間がかかりません。
歯が黄色く見えるのは着色汚れがあることだけが原因ではありません。歯の構造は主に、歯の表面で外部刺激から歯の神経を守る「エナメル質」、エナメル質の下にある神経を保護する役割をもつ「象牙質」、歯の中心にあり神経の通う「歯髄」で構成されています。
歯が黄ばんで見えるのは、象牙質の色が関係しています。
象牙質は黄色み掛かった色をしています。それに対し象牙質の上層であるエナメル質は半透明です。
その為、内側の象牙質の色がエナメル質から透けて見えることが原因となり、歯が黄色く見えます。
オフィスホワイトニングでは専用の薬液をエナメル質に浸透させ、エナメル質を白く濁らせることにより内部の象牙質の黄色を見え辛くします。
また、ホワイトニングの薬液には歯の中にある色素を分解する効果もあります。オフィスホワイトニングでは歯に薬液を塗り、特殊な光を当てることで薬液を活性化させ色素を分解していきます。
オフィスホワイトニングのメリット
①ホワイトニングを行った「その日の内に効果が実感できる」
高濃度な薬液を使用することにより、その日の内に効果を感じることができます。また、1回の施術で終わるので、効果が出るまでに何度も歯科医院に通ったり、自宅で何か特別なことをする必要がありません。
②色ムラが起こる心配が少ない
歯科医師や歯科衛生士が施術を行うため、安全で色ムラなどのトラブルが起こることが少なくなります。
③ホームホワイトニングよりも歯を白くできる
歯に浸透させる薬液の濃度が濃いため、より白い歯を表現できます。どの程度白くするかは事前にご相談いたしますので安心してください。
オフィスホワイトニングのデメリット
①色が戻りやすい
ホワイトニングを行った当日の内に白さが実感できるくらい即効性がありますが、ホームホワイトニングと比べると効果が短いです。
②料金が高い
ホワイトニングは保険適用外のため、自費での施術となります。オフィスホワイトニングよりも料金が高く設定されています。一度の施術で終わるため、継続的に薬液を購入する必要はありませんが、長期的に白い状態を保ちたい場合は、何度もオフィスホワイトニングに通う方が結果的に高くなります。
③歯の表面が一時的に荒れやすい
ホワイトニング剤は過酸化水素という物質が主な成分です。過酸化水素は歯の表面を覆っている保護膜を溶かし、歯を白くするために必要な成分を浸透させます。保護膜は約24時間~48時間で戻りますが、その間は歯の表面が荒れやすくなります。
④知覚過敏になりやすい
歯の神経に対し薬剤が強い刺激を与えるため、神経が過敏に反応してしまいます。オフィスホワイトニングでは高濃度な薬剤を使用するため、知覚過敏が起こりやすいと言われています。
オフィスホワイトニングが向いている方
■忙しくコツコツ時間を掛けることができない方
■結婚式などのイベントで一時的に歯を白くしたい方
■すぐに歯を白くしたい方
ホームホワイトニングのメリット・デメリット
歯科医院でマウスピースを作り、そこに薬液を入れて毎日装着することで、自宅でホワイトニングを行うことができます。効果はおよそ2週間で出てきます。
歯が白くなる原理はオフィスホワイトニングと同じですが、ホームホワイトニングは時間を掛けてジワジワと薬液を浸透させていきます。手間はかかりますが、効果は持続します。
また一定期間にホワイトニングを行わなくても、マウスピースが破損したり合わなくなるといったトラブルが無ければ、好きなタイミングで再開することができます。
ホームホワイトニングのメリット
①色の後戻りがしにくい
象牙質から徐々に白くしていくため、効果が持続しやしく自然な仕上がりになります。加齢が理由の歯の黄ばみなどはホームホワイトニングの方が効果を感じやすくなります。
②費用が安い
初期費用がマウスピースと薬液代くらいなので、安く済みます。白さを持続させたい場合は薬液を購入し続ける必要がありますが、何度もオフィスホワイトニングに通うよりも結果的に安くなります。
③知覚過敏になりにくい
薬液の濃度がオフィスホワイトニングより薄いため、歯への刺激が少なく知覚過敏になりにくいです。
ホームホワイトニングのデメリット
①効果が出るまでに時間がかかる
薬液の濃度が薄いため、オフィスホワイトニングよりも効果が出るのに時間が掛かります。すぐに白くしてほしいという方には向きません。
②白さのコントロールが難しい
自宅で時間を掛けて行うため、歯の白さの調節が難しいと言われています。また、白さにムラが出る心配もあります。
③毎日2時間のマウスピース装着時間が必要
いつマウスピースを装着しても構いませんが、時間を見つけ毎日2時間マウスピースを装着しないといけません。薬液を2倍つけても装着時間は半分にはなりません。この2時間にストレスを感じる場合はオフィスホワイトニングにした方が確実でしょう。
ホームホワイトニングが向いている方
■ホワイトニングの時間を確保できる方歯の白さを長期間持続させたい方
■費用を安く抑えたい方
■コツコツ結果を出すことが好きな方
ホワイトニングをする前の注意点
①妊娠中や授乳中はホワイトニングを行えない
特に何か問題があったという事例は無いですが、確実に安全という保障も無いため、ホワイトニングは行わないでください。
②無力タラーゼ症の方はホワイトニングを行ってはいけない
過酸化水素を分解する酵素を持ち合わせていないため、体内に入ると進行性口腔壊死などの病気になるリスクがあります。
③すぐにはホワイトニングを行えない場合がある
進行した虫歯や歯周病がある方は、先にその治療を行わないとホワイトニングができません。また、歯の表面の着色がひどい場合は効果が薄くなり為、先に着色を落とす治療が先行されます。
④知覚過敏がある方には行えない
薬液により知覚過敏を加速させる恐れがあります。特にオフィスホワイトニングは高濃度の薬液を使用するため知覚過敏のリスクが高くなります。
⑤自分の歯にしか効果がない
セラミックやプラスチックなど人工物で被せ物や詰め物を入れた歯には効果がありません。どうしてもホワイトニングをしたい場合は、詰め物や被せ物を交換する必要があります。
⑥神経のない歯には効果が薄い
自分の歯であったとしても神経が死んでいたり、神経を抜く治療を行った歯は白くなりません。前歯などがこれに当たる場合、歯を削り白い被せ物を入れる解決方法があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?オフィスホワイトニングが向いている方、ホームホワイトニングが向いている方。それぞれご理解いただけたと思います。
白さを長期間保ちたい方はホームホワイトニングで即効性が欲しい方はオフィスホワイトニングを選べば問題は無いと思います。
ただし、知覚過敏がある場合はしみや痛みのリスクがあり、詰め物や被せ物などの人工物には効果が無いという制約を忘れてはいけません。
また、治療が必要な歯がある場合は先にそちらの治療を行う必要があるため、すぐに行ってすぐに始められる保証はありません。
ホワイトニングを検討している方は、まずは歯科医院で検診を受けてから、歯科医師に相談をしてください。白くて綺麗な歯を手に入れるために一緒に頑張りましょう。