赤ちゃんでも虫歯になるって本当?3歳までの虫歯予防が大切な理由

みなさんもご存知の通り生まれたての赤ちゃんは虫歯になりません。

そもそもまだ歯も生えていないからです。

ではいつ頃からどうして虫歯なるのでしょうか?

今回は赤ちゃんが虫歯にならないため、3歳までの虫歯予防についてご紹介していきます。

赤ちゃんの虫歯は周りの大人、特にお父さんやお母さんが気をつけてあげるべきところばかりです。

ぜひ参考にしてください。

虫歯ってどうしてなるの?

虫歯は虫歯菌という細菌によってなります。

その中でも悪質なのがミュータンス菌です。

ミュータンス菌の表面には螺旋状になった突起物があり、歯の表面にねじ込むようにして張り付きます。

これを歯垢(プラーク)といいます。

そしてミュータンス菌が集まって歯の表面に膜をはります。この膜のことをバイオフィルムといいます。

歯の表面についた歯垢にミュータンス菌がすみつき、糖をエサにして酸を出します。

そしてこの酸が歯のエナメル質を溶かしていくことによって虫歯になります。

もともと生まれたての赤ちゃんにはこのミュータンス菌がいません。

それではこのミュータンス菌はどこからやってくるのか?

母親や周りの大人から感染します。特に乳歯が生え始める生後10か月から3歳の間が一番感染しやすい期間です。

愛情表現でのキス

可愛い赤ちゃんには愛情表現でキスをしたくなりますが、この時に母親の唾液から赤ちゃんへミュータンス菌がうつります。

口移しでの食事

離乳食になった時は柔らかい食べ物を食べるようになります。お母さんが食べ物を噛み砕いて赤ちゃんに与えることによって食べ物と一緒にミュータンス菌がうつります。

同じ食器を使う

離乳食を食べさせる時に、お母さんが日頃使っている箸やスプーンなどで離乳食を与えることでもミュータンス菌がうつります。

母親に大量にミュータンス菌がいると歯磨きしただけでは追いつきません。

歯磨きよりもミュータンス菌を感染させない方が大切ですね。

虫歯菌の大好物は甘いもの

昔から「甘いものを食べると虫歯になる」と言いますが、糖分を多く含む甘いものはミュータンス菌の大好物。

ミュータンス菌は糖分をエサにして酸を出します。

そしてその酸が歯を溶かし虫歯になります。

赤ちゃんの虫歯予防

虫歯になるメカニズムがだんだん分かってきましたね。

それでは赤ちゃんの時から実際どんな予防をするといいのでしょうか?

次の4つが大切です。

① 母親や周りの大人からミュータンス菌を感染させない

② 赤ちゃんの歯磨きは親がしっかり行う

③ 甘いもの(糖分が含まれているもの)を与えない

④ フッ素コーティングを行う

詳しくは、

母親や周りの大人からミュータンス菌を感染させない

これは一番の予防になり周りの大人が気をつけるべきところです。歯は一生大切にしていかなければならないものです。一度菌がうつってしまったらもう元には戻らないので、ぜひキスをしたり口移しでものを食べさせたりしないようにしましょう。

赤ちゃんの歯磨きは親がしっかり行う

赤ちゃんの時にはまだ歯も生えそろっていない場合もあるかと思いますが3歳くらいになるとだんだん歯も生えそろってきます。自分で歯磨きをやりたいと言い出したとしても、必ず最後はお母さんがしっかり赤ちゃんの歯を観察しながら1本につき20回くらいを目安に磨いてあげましょう。

甘いものを与えない

特に歯の生え揃う3歳くらいまでの間には糖分を含んだ甘いものを与えないことをおすすめします。

いちばんミュータンス菌が住みつやすい期間だからです。

先ほども説明したようにミュータンス菌は糖分が大好きです。虫歯菌の大好物を与えないようにしましょう。

特に虫歯になりやすいおやつ

・ケーキ

・チョコレート

・クッキー

・ジュース

どれも砂糖を大量に使っているし、歯に残りやすいものばかりですね。どうしても欲しがってしまう場合は、食べた後に必ず歯磨きをする。

またダラダラ与えずに「おやつの時間を決めて、その時間以外は与えない」ということを行うだけでも効果的です。

フッ素コーティングをおこなう

歯が生えてきたときの予防としておすすめです。歯医者でフッ素コーティングをしてもらいましょう。

フッ素を歯に塗ることによって汚れや歯の質を強くしてくれます。

歯科医院で使用するフッ素は市販で売られているフッ素入り歯磨き粉よりも濃度が高いので、細い部分まで浸透させることが可能です。

3か月に一度定期検診も兼ねて虫歯のないうちからフッ素で歯をコーティングすると虫歯予防に効果的です。

赤ちゃんが虫歯になってしまったら

どんなに気をつけていても虫歯になってしまうことはあると思います。そんな時は早めに歯医者さんにいきましょう。

なんでも初期が大切です。初期だと治療もすぐに終わるし、痛むこともありません。

やはり赤ちゃんの時には母親や周りの大人が気を付け、意識することが必要だとお分かりいただけたかと思います。

とはいえ毎日一生懸命子育てをしているとついつい忘れてしまうことだってあります。

ついつい疲れて手を抜いてしまうこともあるでしょう。

そんな時はプロの力をかりることをおすすめします。

定期検診に行くだけでも早く虫歯を治療することができたり、歯ブラシの使い方を教えてもらったり、歯についてのアドバイスも聞けるのでぜひ早いうちから歯科に通う習慣をつけてもらえればと思います。