子どもの歯が着色する原因って何?
子どもの歯の着色には主に4つの原因があります。それぞれの原因について詳しく解説していきます。
茶渋などの汚れ
歯科の専門用語では、ステインと呼ばれます。コーヒーやお茶などの着色が歯の表面にこびりついています。
虫歯
虫歯になると、歯が茶色や黒っぽくなっていきます。大人の場合は、歯がしみるといった症状がでますが、乳歯の虫歯は、痛みがなくいつの間にか大きくなって黒くなっている、ということがあります。
外傷などによる神経死
転んだときに歯を強くぶつけると、ぶつかった衝撃で歯の神経が死んでしまうことがあります。歯の神経が死んでしまうと、歯がだんだんと黒ずんできます。ぶつかった直後はなんともなくても、徐々に神経が死んでしまうので、気づいたら歯が黒くなっていたということがあります。
エナメル質形成不全
永久歯が生えてきたときに、歯の一部分が茶色っぽく生えてくることがあります。乳歯のときに歯を強くぶつけてしまうと、後から生えてくる永久歯のエナメル質部分の形成がうまくできずに、部分的に茶色っぽくなって生えてきます。また、乳歯が虫歯で根っこの部分まで虫歯菌に感染してしまった場合にも、エナメル質の形成が邪魔をされてしまい、茶色っぽい、着色汚れのような部分ができてしまいます。
家でできる対処法はある?
乳歯の着色に関して主に4つの原因が挙げられましたが、家で対処できる方法はあるのか、1つずつ解説していきます。
茶渋などの汚れ
茶渋などの汚れは、毎日の歯みがきが影響しますが、よくお茶を飲む子どもの場合は、歯みがきを頑張っていてもある程度はついてしまいます。しかし、気になってしまって大人用のホワイトニング歯みがき粉を使うと、乳歯の場合、永久歯よりももろいので、歯が削れることがあります。毎日歯みがきを頑張っていてもある程度はつくので、その場合は歯医者さんを受診しましょう。
虫歯
虫歯による着色は虫歯治療でしか改善しません。家でできることは虫歯にならないために毎日の歯みがきを頑張ることです。また、おやつの時間を決めずにダラダラと間食することも虫歯リスクを上昇させます。虫歯による着色は、毎日の歯みがきと規則正しい生活リズムを整えることが家でできる1番の予防法です。
外傷などによる神経死
保育園や幼稚園、小学校低学年のうちは、どうしても怪我で歯をぶつけてしまいがちです。学校での怪我などはどうしても防ぎようがありません。しかし、年齢にもよりますが、保護者の方がお子様の仕上げ磨きをするときに、歯の色がいつもと違うようであれば、歯医者さんにみてもらい、相談しましょう。そうすることで、歯の失活による着色をいち早く改善することができます。
エナメル質形成不全
外傷によってエナメル質形成不全がおきている場合は、なかなか未然に防ぐことができません。しかし、虫歯によるエナメル質形成不全がおきている場合は、虫歯を予防することでエナメル質形成不全も予防できます。したがって、家で毎日歯みがきを頑張ることが、唯一できる対処法となります。
歯科医院ではどう対処する?
お子様の歯の着色汚れは、歯科医院ではどのように対処しているのでしょうか?歯科医院での対処法をそれぞれ解説します。
茶渋などの着色汚れ
歯科医院では、専門の器具を使って歯のクリーニングをします。歯のクリーニングによって茶渋などの着色汚れを落とすことができます。歯みがきを頑張っていても茶渋はある程度ついてしまうので、定期的に歯科医院に通って、歯のクリーニングをしてもらうのがおすすめです。
虫歯
虫歯による歯の着色は虫歯治療をして改善させます。保険診療で白い詰め物をすることもできるので、虫歯を治し見た目もきれいに改善できます。
外傷などによる神経死
歯科医院で、歯の神経の治療をします。歯の神経の治療をすることで色も改善していきます。しかし、完全にもとのように白くならない場合は、白い詰め物による治療で見た目を改善させることがあります。
エナメル質形成不全
乳歯にエナメル質形成不全がおきている場合は、永久歯が生えてくるため、治療せずに様子をみることが多いです。永久歯にエナメル質形成不全がおきている場合は、歯が完全に生えるのを待ってから白い詰め物で治療することが多いです。しかし、虫歯ではないので、奥歯などで見た目が気にならない場合は、削らずにそのまま経過をみることもあります。
さいごに
歯の着色汚れは、家ではなかなか対処できない場合が多いです。自己解決するのではなく、どうしたらいいのか、悩んだらすぐに歯科医院を受診してください。特に虫歯や外傷による神経死の場合は早期の治療により、治療回数を減らすことができます。毎日の歯みがきだけでなく、歯科医院での専門的な歯のクリーニングによって、歯はきれいにできます。なかなか改善しない着色汚れは、まずは歯科医院に相談してください。