出産を終えてホッとしたのも束の間。子育てがスタートしたお母さんは、可愛い我が子の事で考えることがいっぱいです。母乳やミルクを始め、産まれてすぐに自分の口を使って栄養を取ります。
赤ちゃんっていつから歯医者に行けばいいの?そんな風に疑問をもつお母さんもいらっしゃると思います。そのタイミングを逃がさないためにも、是非知っていただけたらと思います。
歯医者デビュー。虫歯ができた時ではもう遅い!?
イメージとして、「虫歯が出来た=歯医者へ行く」という方もいらっしゃると思います。
近年、歯への意識は高くなってきており、虫歯を予防するために歯医者へ行く。という
人も増えてきています。実際、高齢の方が入れ歯なしで食事をする割合も増加しています。
そんな、人生最後の日まで口から食べて栄養をとるという、人間にとって大切な機能をもつ歯ですが、いったいいつから歯医者に行けばいいのでしょうか。
出産を経験したお母さんの中で、自分は虫歯で苦労したから子供には虫歯を作って欲しくない。自分は虫歯の治療をしたことがないから大丈夫。はたまた歯のことなんて考えている余裕は今の自分にはない!といった方もいると思います。
赤ちゃんの歯は前後2ヶ月程の差はありますが、平均的に生後6ヶ月で下の前歯が生えてきます。何か白いものが歯茎から見えてる気がする、というのはおそらく乳歯になります。
その歯が生えてきた、その時こそが歯医者デビューの時期になります。その時点で虫歯が出来たり、何かトラブルが起きることは少ないですが、0歳の時から歯医者さんで口の中を確認する、という習慣をつけることが子供にもお母さんにも重要です。
痛くなってから行く、ではなく痛くならないようにいく。と認識し習慣化しましょう。
虫歯が出来てからでは治療もそれなりの治療になってしまいます。それが歯医者のイメージになり痛いことをする所と記憶し、次から連れて行く時に相当苦労してしまうでしょう。
歯医者さんは怖くない!と子供に慣れてもらう方法
子供は敏感です。違った空気をすぐに読み取り、なんとかやらずに済まそうと策をとる天才です。そんな子供に歯医者に慣れさせるなんて、考えただけでもお母さんの腰は重たくなりますよね。
まずはそう深く考えず、慣れてもらいにいく感覚で大丈夫です。その際に、事前の情報収集や歯科医院への確認連絡はしておくといいと思います。また問診票への細かな記載もスムーズに診察を行うためには必要です。
例えば、男の人が苦手な赤ちゃんや、若い女の人には比較的心を開いてくれる、体の大きな人をみると必ず泣いてしまうなど、赤ちゃんが苦手とする人物像や行為などは書いておくと事前に対策をとってくれるでしょう。
そして、歯医者選びをするときは子供専門の小児歯科を選ぶことをおすすめします。
できれば、一般歯科・口腔外科・小児歯科と複数の専門分野があるより、小児のみ専門としているところが理想ですが、なかなか近場でそういった歯医者がない場合が多いので小児歯科と掲げている歯科医院を選ぶようにしてください。
これから通う歯科医院ですので、通いやすい距離であることも定期的に健診を続ける条件として大切です。
小児歯科と掲げている歯科医は小児の口の中に対する専門性も高く、子供の扱いも慣れています。また、歯科医だけでなく、そこで働くスタッフも小児についての教育を受けている場合が多いので、小児の急な拒否反応などに素早く対処してくれます。
治療を行う際の器具であったり、歯科医院全体の雰囲気も子供にとって恐怖感を生まないかわいい雰囲気づくりをしてあるでしょう。
治療が必要だけど、どうしても暴れてしまって出来ない時も、ただこの子は無理です。と帰されるだけでなく、歯科医院での秘策があるはずです。
ただ、その時は多少なりとも子供に恐怖心を与えてしまうため、それでも治療を行うか行わないかは親の判断になります。先生とよく話しあって決めるようにしましょう。
初めての歯科受診での目的は慣れることです。無理やりチェアに寝かせたり、口を開かせたりはしません。まずは先生の顔に慣れ、歯科で使用する器具に慣れ、口の中をみるところだと覚えてもらいます。
歯が生えてきてすぐにトラブルがある可能性は低いです。口を頑なに開けてくれなかったとガッカリせず、医院の中に入って先生に顔を見せられただけでも褒めてあげましょう。
毎日の自宅でのケアも忘れずに!子供のケアについて
口腔ケアとは、毎日歯磨きをするだけが完璧なケアではありません。虫歯をつくらないためにも、食事や間食の質、与え方も重要になってきます。
親や祖父母の口移しや、お箸やスプーンの共用は子供が虫歯を作る原因であることは、だいぶ浸透してきています。
その他にも、おやつを食べる時間やおやつの種類によって虫歯が出来やすい出来にくいは変わってきます。つまり、これを知っていれば虫歯は予防できるという訳です。
ガムやチューイングキャンディ、飴玉などなんとなくイメージできるように歯にまとわりつきやすいもの、長い時間口の中にとどまるものは注意が必要です。
食事を始めると、口の中が酸性になります。この酸性になった時が虫歯になりやすい時です。食事が終わるとだんだんとアルカリ性に戻っていきます。
そのため、時間を決めずにダラダラと間食をしていると酸性になっている時間が長くなり、虫歯になりやすくなります。夏場の水分補給は大切ですが、それがスポーツ飲料やジュースをこまめに摂っていれば酸性に傾き続けてしまいます。
普段はお茶や麦茶を習慣にし、ジュース類は特別な時と決めておくと、子供も理解し、いつでも欲しがることがなくなってくるでしょう。
あとは基本となる歯磨きです。仕上げ磨きは小学生の高学年くらいまでは確認が必要とされています。永久歯が生え揃うのが12歳〜14歳くらいですので、それまでに虫歯をつくらないように見てあげてください。
仕上げ磨きでは、基本の歯ブラシはもちろん、デンタルフロスの使用がおすすめです。大人も同様ですが、歯と歯の間にブラシはとどきません。汚れが落とせないところは虫歯リスクが高いです。
歯医者でも直視だけでは見落としやすい虫歯が、歯と歯の間に出来てしまうことは多いです。夜寝る前だけでも行い、これも小さな頃からの習慣にしておくとい良いでしょう。
その際は、子供を寝かせて上から覗き込む感じで、親が行いやすい位置で行ってあげましょう。
さいごに
習慣づけは長く続ける一番の方法です。歯磨きは多くの人がもつ習慣です。それとセットで、歯科検診やフロス、またはフッ素塗布やシーラントなど、予防技術は手軽に受けられるようになっています。乳歯の虫歯は永久歯にも影響します。
人生100年時代。最期まで使う歯を、是非習慣化で守っていただけたらと思います。